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第7章 甘える練習

明太子のおにぎりを取って、一口食べてみた。
普段はコンビニではサンドイッチばかり買っているので、久しぶりに食べたおにぎりは美味しい。

「やっぱりシーチキンやなー。別のコンビニにさ、チャーハンのおにぎりがあるんやけど、アレが最高に美味い！」
「へー、今度買ってみよ」

昼食抜きで仕事をしていたので、すぐに明太子を平らげてしまい、2個目に手を付けた。

「今のコンビニ飯はすごいね、進化しすぎ」
「山岡さんって、いつもコンビニ飯で生活してそう」
「いや、俺めっちゃ料理するから。これでも、得意料理肉じゃがときんぴらごぼうやで」

おにぎりを2個食べて、かやくおにぎりに手を伸ばそうとしたら、山岡さんが先に取ってしまった。

「あっ、茜さん食べる？」
「いや、私は…山岡さんが食べて」
「お互い譲ってばっかり。じゃあ、半分こしよ」

かやくおにぎりを半分に割って、大きい方を私にくれた。

「私、小さい方でいいよ。山岡さんが買ってくれたんだから」
「俺はこっちでいいの、遠慮しない。ほら、食べて」