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仕事終わりは癒しの時間
第7章 甘える練習

結局、2個半もおにぎりを食べて、ちょっとお腹が苦しい。
普段はそんなに食欲なんて無いのに、山岡さんと居るとなんでお腹が空くんだろう。

「さあ、次はどんなことしてほしい?マッサージ?」
「もういいよ。ありがとうね」
「まだ時間あるから、遠慮しないで。俺に甘えてくれていいんやから」

甘える…その言葉に戸惑った。
私は今まで誰にもそんなことしたことないから…。

「ねえ」
「ん、どうしたん?」
「甘えるってどうしたらいいの?」
「うーん…好きな人に抱き着いたり、ワガママ言ったり。彼氏にした?それか、ちっちゃい頃に家族に遊んでもらったりとか」
「そんなの無かった…だって…」

先ほど見た夢を思い出す。
夢の私はとても幸せそうで、でも実際は大きく違う。

「…ツラいことあるんやったら、吐き出した方がええよ。俺に言って、それも甘えるってことやから」

言っていいのか、躊躇ってしまう。
その時、いつもの笑顔を向けてくれた。
「大丈夫」と言ってくれているように。
私は息を吐いて自分の家族のことを話し出した。



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