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仕事終わりは癒しの時間
第7章 甘える練習

「そう…かな?」
「うん、少なくとも俺はそう思ってるよ。俺も結構メンバーとかスタッフさんに甘えることあるし。作曲してる中で意見もらったりするし。俺からライブではこんな演出したら?って意見出して採用されたこともあるよ」

渡辺さんの不満そうな顔を思い出した。
私は彼女を気遣って早く帰るよう言ったが、渡辺さんからしたら信頼されてないとショックを受けたのかもしれない。

「私、最低だ…。後輩の子に信頼されてないって思わせちゃった…」
「大丈夫、今からでも遅くないって。ゆっくり変わって行ったらいいんやから」

アドバイスしてくれる山岡さんに対して、うじうじしてる自分自身が情けなかった。

「周りには茜さんの荷物を持ってくれる人がいっぱい居てる。でも茜さんは気付かんフリして1人で抱え込んでた。違う?」

私は声が出せなくて、頭を縦に動かした。

「荷物を1人で背負ってたらしんどいやろ?周りに目を向けて、手を差し伸べてくれる人に荷物を預けてもいいんちゃう?頼ってもいいと思うよ。その人は嫌々やってるんじゃなくて、茜さんのこと助けたいんよ」

「……うん」


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