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仕事終わりは癒しの時間
第8章 成人男子の胸の内

「やからって、自分を売るようなことしていい理由にならんよ」
「…私の身体を感じられるようにして欲しかったから…お兄さんに…」
「えっ…何で俺?」
「お兄さんになら抱かれてもいいって思ったの…だから、お願い」

じっと見つめられながら言われ、治まりかけた熱が上がりだした。

あの時からずっと胸の奥に隠してきた気持ちをもう我慢しなくてもいい?

まだ彼氏のことを忘れられないかも知れない。
不感症の治療のために迫っただけかも知れない。
でも、それでもいい。
今だけ俺を見てくれるなら。

彼女の上に覆い被さり、彼女を見下ろす。
少し怯えた表情をしている。

「怖い?」
「ううん、お願い…して」

まだ不安そうな彼女をギュッと抱きしめる。
「大丈夫」という気持ちを込めて。
頭や頰をゆっくり撫でながら唇を重ねる。
触れるだけの優しいキス。

唇がわずかに開いたところで、舌を滑り込ませた。
口内を味わうように舌を動かすと、必死に彼女が舌を絡ませてくる。
ぎこちなさが余計に萌える。

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