この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
霞草
第7章 すれ違い


「日が落ちる前にはバスに乗らないとだね。」

僕は、ずっとこうしていたかったけど声をかけた。

「うん、夕食は家で食べると言ってあるから…」


僕は立ち上がり、彼女の手を引っ張って立たせた。


「下りは私が前に乗るね。」

霞が努めて明るく言うのが伝わる。

丘を下りる前にもう一度振り返り景色を見ると、全てが茜色に染まり始めていた。


自転車での下り坂を二人で騒ぎながら行く。


おみやげにケーキ屋により、評判のケーキを買ってバスに乗った。


もう、次の約束はできない。
時間はまだあるけど、絶対とは言えない。
帰りのバスで何を話したらいいのかわからなかった。


「結局、牧場のソフトクリームと街とは、どっちが美味しい?」

霞が話を切り出す。


「バニラは牧場のだね。でも、街のブルーベリーも良かったな。」



他愛もない話をする。

「明日から学校、私はまたこのバスよ。」


そうだ、二人で出かける街は特別なものだけど、霞はこの距離を毎日通学しているんだな。



/122ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ