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霞草
第8章 別離
ようやく、森の入り口に戻った時には息が切れ、無口な霞になっていた。
森を抜けると夕焼けに染まる霞草、オレンジ色になった花が一段と美しい。
ようやく笑顔が戻った霞と家に帰る。
夕食は、今日の冒険の話で持ちきりになる。
滝の存在はおじさんも知らなかったようだ。
「今度連れて行ってくれよ。」
「いいわよ。」
ご機嫌で答える霞。
「帰りは背中押さないと進まないですけどね。」
「なんだよ、押してもらったのか?とんだ荷物だな。」
おじさんは笑いながら酒を飲む。
笑い声の中で食事する。
こんなこともあと少し。
明日に備えて早めに休むことにした。