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傘の雨
第2章 2.空が海
スマホを取ると結鶴に電話する。

『もしも…「もしもし!おれ!」…』

『ハニぃ、俺はだめでしょ、詐欺師みたい』

あ、笑ってる。

「ごめん、プレゼントありがとう」

『うん、年末帰って来ないってきいたから…』

なんだろう。

「元気、ないね」

『…っ、ん、年末で忙しくて』

「無理、しないで」

ありがとうと言った結鶴の声は儚くて…でもその時の俺に出来ることは何にもなかったんだ。
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