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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第9章 葛藤の後始末ー秘書部長
「ソファーじゃなくて、俺にしがみ付けよ」
「あっでも‥‥」
「背中に爪を立てるくらいは許してやるぞ?」
陽菜の手を取り俺の首に回させ、俺の下で足掻く陽菜に優越感と心地良さを感じ・・
・・・俺らしくない・・・
ひと言で言ってしまえばこれだろう‥
女に対しては、もう少し冷静だと思っていた。
「ヒァッ! そんなに・・・激しく・・・アアァンッ!!」
強く責める度、陽菜の爪が俺の背中に入りそうになる‥
だが、陽菜も気付いてか、ギリギリのところで爪を引っ込め、腕に力を入れるだけで耐えているよう。
爪を立て、傷を付けても構わないというのに‥
いや、俺は傷を付けて欲しいのか?
多分‥最初で最後の素肌での触れ合い、だから心に‥身体に残るものが欲しい・・
傲慢な考えだな俺も・・
陽菜は仕事の延長としか思っていないのに、俺の方が何かを求めるなど、俺の傲慢でしかない。
分かっていても‥
隠している俺の心は、最後くらい何かを刻み付けたいと訴えかけて来る。
陽菜に傷を付ける訳にはいかないのだから、俺に‥
こう思う俺の心、何故かなんて理由は1つしかないだろ。