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第11章 甘辛行為ｰ社外相談役

考えて見れば‥
大学進学から、一度も家に帰ってないんだよね私って。


でも、帰ったら帰ったで、パパとかお兄ちゃんが五月蠅そうだし、なかなか帰るという選択肢が思い浮かばない。



(どうせだったら、ママのところに行きたいな)


家は、どちらかと言えば、ママが逆単身赴任が多い‥
パパも長期で居ない時もあるけれど、圧倒的にママが居ない率が高いんだよね。


って、天羽専務を見ていたら、また家を思い出しちゃった‥
これ言っちゃうと、天羽専務は複雑そうな顔をする‥だってまだ若いし。


パパより１０才以上若いのに、パパを思い出すなんて言ったら、そりゃ失礼だよ。


こういう時の口は災いの元、お口にチャック！



「今日のも美味しいです天羽専務」


「それは良かった‥
陽菜君は本当にコーヒーが好きだね」


「はい、結構子供の頃から飲んでいました」


「ブラックを飲む子供‥‥ぷっ‥‥」


「そこで笑わないで下さい‥‥‥」


あれ？


子供がコーヒーって変なの？？


家は普通にあったから、全然気付いていなかっただけ？