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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第16章 泣き濡れてー抱き合う夜
陽菜のアパートは、そこまで古くないワンルーム系‥
大学時代から変わりなく、場所はまあ‥知っていた。
部屋は2階、着いて一度チャイムを鳴らしたが反応無し‥
思い切ってドアに手を掛ければ、鍵が掛かっていない。
「・・・陽菜??」
勝手に開けるのは失礼とは思いながらも、俺はドアを開けて陽菜の部屋の中に入って見た・・・
中は普通の、大きくも小さくもないワンルーム、部屋の中も綺麗に片付いていて‥‥居た、こんな場所に座り込んで。
「陽菜・・・」
「雲母さん‥私‥‥」
多分仕事帰りそのまま、此処まで帰って来て気が抜けたんだろう。
瞳や頬は涙に濡れ‥‥いや、頬が腫れてる!?
「っっ陽菜っ!!」
「・・・あっ・・・」
思わず俺も座り込み、しっかりと陽菜を抱き締めた!
「こんなになるまで‥
電話くらい寄越せ、陽菜の為だったら仕事を投げてでも飛んで来るぞ俺は」
「私‥そんなつもりじゃ‥」
「そんなつもりもあるか‥
惚れた女が1人で泣き濡れている方が、男には辛いんだよ」
優しく髪を撫でれば、陽菜は俺にしがみ付いて来る。