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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第16章 泣き濡れてー抱き合う夜
陽菜は渋い顔‥
樹は絶句‥
普通はこうだろうな、あまりに小鳥遊の名は語られなさ過ぎる。
「この日本で、小鳥に遊ぶと書いて"たかしな"と呼ぶのは少ない、いや一族だけ‥
普通は"たかなし"と呼ぶのが一般的、当て字に近いから、殆ど気付かれない」
「・・・・・」
『・・・・・』
「小鳥遊家は特殊で、その出は皇族華族からの流れ、今の獅王社長が小鳥遊宗家‥
まあ一族皆商売上手らしいとは聞くが、確かな血統と国内最大の大企業、それを仕切っているのか獅王社長・・」
『悠久が聞いたら、泡を吹く家柄だなおい‥
皇族に近い血筋はそう居るもんじゃない』
「政界財界海外、何処にでも顔が利く‥
ついでに言えば、獅王社長の奥方が紫吹碧(シブキ アオイ)、紫吹ブランドがあれだけ大きいのは、獅王社長という強力なバックグラウンドがある為だな」
「・・・知って‥‥いた・・・・」
雲母さんは、私の事を全て知った上で‥
それでも秘書2課に居る私を‥選んだ。
「ああ、黙っていて悪かった陽菜‥
陽菜を手に入れる為に、先に獅王社長から交際の許可を取った‥‥
そして、今陽菜が働く悠久の会社に何があっても、表に出る事以外は黙認すると、本人に会うのに随分と時間が掛かってしまったのが難点だったか」