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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第26章 雲母の一芝居ー裏工作ー
あらら、やっぱり象さんは変かな?
此処に置いている理由はちゃんとあるんだけどね。
何となく驚きの雲母と樹さんを見ながら、車は本宅正面に到着‥
車を降りれば、出て来たのはあのママの執事、今日はママ居るんだ。
「お帰りなさいませ陽菜様、そしてようこそいらっしゃいましたお客様方‥
僭越ながら、わたくしがご案内致します」
「ママ居るのよね?」
「はい、碧様も旦那様もお待ちになられております」
「パパも‥‥」
広い屋敷を歩きながら考えるのは、約5年前にどうしてもと刃向かったパパの事‥
最後には聞いてくれたけど、パパは私が此処を出るのには反対だった。
そりゃそうだよね、世間知らずの私がいきなり一人暮らしがしたいなんて‥
今考えても無謀だとは思うもの。
私は私の考えがあって出る事を選んだ、そして何とか1人で生きて行く方法を覚えて‥
だというのに、また此処に帰って来ちゃったよ、胡麻を擦りながら、私の顔色を窺う男達が出入りするこの場所に。
思い出したら確かな嫌悪感、雲母が居なければ引き返して帰ってしまいそうなくらい。