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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第26章 雲母の一芝居ー裏工作ー
「・・・・・」
会場で会った執事に連れられ中をずっと歩いているが、屋敷に入ってから陽菜の顔が冴えない。
初めに執事と数言話した後は黙りっ放しで、俺達の方にも話掛ける事も無く、ただ長い廊下を歩いているだけ。
(・・・
此処を選んだのは失敗だったのか?)
あらか様に陽菜の態度がおかしい‥
地味だ何だと揶揄していたが、何も話さない陽菜というのは本当に珍しいだろ。
「・・・・・」
不安があるなら俺が支えれば良い‥
そう思い、少し先を歩いていた陽菜に追い付き、そっと肩に腕を回した。
「・・大丈夫か?」
「雲母・・・多分大丈夫だよ・・多分・・・」
「・・心配があるんだったら俺が守ってやる」
「・・・・・うん」
どこか安心した顔‥
それ程までに、この屋敷に嫌な思いがあるのか?
(そういえば言っていたな紫吹碧が‥
陽菜は此処で、欲猛る男共に晒されていたと、そしてそれが嫌で飛び出しとも)
今回俺は、陽菜を置いて此処から出なきゃならん、だが出るまて陽菜は守る。
後は‥樹に任せるしか無いだろう、樹も陽菜は守る筈だ‥
樹に取っては辛いだろうが。