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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第26章 雲母の一芝居ー裏工作ー
少し安心したような陽菜と一緒に歩いていたら、重厚な扉の前に辿り着いた。
「此処は‥‥‥」
「・・パパの書斎・・」
「獅王社長の・・」
俺でさえ武者震いしそうな存在感、後ろで樹も息を飲んでいるのが分かる。
そんな俺達3人を預かり知らぬように、執事は扉をノックした・・
"コンコン・・・"
「失礼致します旦那様‥
陽菜様とお客様をお連れ致しました」
扉が開かれる・・・
中は広いが書斎と言うだけあり、回りは書棚に囲まれ、窓際には大きな木製の年期の入ったデスク。
悪い意味では無い、手入れされた独特の深みを持つ木製の家具は、この書斎に馴染んでいる‥
逆に言えば、深みが醸し出す強烈な存在感とも言うが。
その中心のデスクに座るのが獅王社長、俺が時間を掛けて会った相手であり、陽菜に取れば父親だ。
「・・・
お帰り陽菜‥
そしてまた会ったな雅楽代君、後ろの君は初対面‥樹凪だったな?」
「ただいま・・パパ・・・」
「ご無沙汰しております獅王社長」
「お初にお目に掛かります獅王社長」
三者三様・・・
多分‥腹の内も3人バラバラ、獅王社長という存在1つで、此処まで動揺する‥面白いものだな。