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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第27章 雲母の一芝居ー真実ー
タブレット端末を1つ持ち、俺は覚悟を決めてマンションから出た‥
自分の会社には行く気は無い、向かうのは悠久の会社。
今日、悠久が社内に居るのは確認済み‥
勿論、奏も天羽もだ。
配置は全て完璧‥
樹が言っていた引き抜きの件はあるが、それは今日中とは限らん話だ。
「俺自身にも決着を付けんとな・・」
兄である悠久との決別、ずっと思っていた事だが、今度こそ本当に決めなければならない。
俺は‥‥雅楽代を蹴っても陽菜を選ぶ、そう覚悟を決めた‥
仲の悪い兄より、一生を賭けれる女を選ぶ。
俺が出した結論‥
本当は、あの独立の為の諍いの時に、決断すべきだった事。
長々と引き伸ばしたのは、やはり相手が兄‥悠久だと思ったから‥
心を入れ替えてくれるのではないか?
だが、俺の思いとは裏腹に、悠久は落ちる一方‥
これ以上待っても答えは同じ、いや余計に悪化の一歩を辿る。
「・・・
今が潮時なんだよ‥悠久・・・」
車を駐車場に停め、俺は堂々と正面から悠久の会社に入る‥
逃げも隠れもしない、ただ対決あるのみ。