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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第36章 ひとときの夢§おじさん‥だよ?ー天羽の夢ー
唇を離したのは、どれくらいの時間が経過してからだろうか?
そう思うくらい、長い間の陽菜君とのキス‥
私が・・理性の歯止めが効かないなんて‥‥
「・・・天羽専務」
見上げる陽菜君の瞳は、涙とはまた別の意味で潤み、私を見詰めて何かを訴えているよう。
「・・・
雅己(マサキ)‥‥流石に誰も言ってくれなくてね‥
こんな時くらい名前で呼ばれて見たくなったかな?」
「雅己‥‥さん?」
「そう・・・
嫌かい?こんなおじさんが、こんな事を言って??」
「・・いいえ・・
雅己さんは好きだもの・・・何時も優しく私を見守ってくれていた・・」
「そうだね‥
私も‥陽菜君が好きだよ‥‥男として‥
おじさんが、若い女性にこんな事を言うのは、かなり抵抗があるね、流石に自覚はある・・」
「年齢って、そんなに関係あるのかな?
私から見れば、雅己さんは優しくて格好良くて、頼りがいがある素敵な男性に見えます」
私より陽菜君の方が、純粋な目を持っている‥
年齢を重ねて行く内に、私が忘れてしまっていたものを、陽菜君はまだしっかり持っていた。
見た目や年齢では無い、その人の本質を見抜く目を‥‥