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淫の館
第5章 磔の躾

暑い…
「くそっ、気付いたか。」
担当がまた嫌そうに言っていなくなる。
どこ?
暑い…
庭?
昨日見ていたマウンドのような土山の上にいて、あの拷問部屋に向かって吊るされていた。
洗濯物そのもののように、腕を括られた竹が、物干し台のようなものに掛けられていた。
足は地面につかない。
ポタポタと爪先から雫が垂れていた。
『天気が良ければ天日干しするのだが』
昨日言われた通り、庭に干されたようだ。
担当が台車に昼食を乗せて運んできた。
「くそっ、お前に付き添って外に居させられるはめになったじゃないか。」
愚痴りながら、お茶に挿したストローを差し向けた。
「いただきます。」

