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淫の館
第6章 脱走
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床に下ろされたが、石畳がない。
それに命を賭けたのだ。
「さて、だいぶ汚れたから、久しぶりに洗濯をしよう。」
「いや、いや…」
「清めじゃないぞ洗濯だ。」
確かに地面を這ったせいで着物はかなり汚れていた。
「早く命を奪ってください。」
「ああ、もらうよ。だがもらった命をどうしようと私の勝手だろう。
約束通り、清めはしないから安心しろ。
支度をしろ。」
弟子たちがやってきて枷を外し、手首、足首、膝、肘、腰に縄を結んでいく。
「磔が無い分、何ヵ所も吊らないと辛いからな。」
手首、肘、腰の縄に鎖が繋がれ引き揚げられる。
膝と足首の縄が壁の輪に通されて横に引っ張られた。
着物の裾ははだけて私は大の字で宙に浮いていた。
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