この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
淫の館
第6章 脱走

行く先が見つかったのか、険しい草むらで戻ることすら出来なくなってしまったのか…
いつしか自分を重ねて見ていた。
サイトで男に出会った私は、草むらに突入したのだろうか、それとも、土山をさまよっていたのだろうか、
男は最初から『飼ってやろう』と言っていた。
足掻いて無駄な抵抗をしていたのは私だ。
命を預け、奪われたが、元々飼われていたのだ。
そしてこれからは、抵抗せずに飼われていた方が、安全で楽なのだ。
「どうだ。大丈夫か?」
いつの間にか男が側に来ていた。
「館主様、どうか私を飼って、生かしてください。」
「ふむ、良かろう。私のものになる覚悟が出来たのだな。」
「はい、どうか私を管理してください。私は館主様のものです。」

