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淫の館
第1章 入館までの流れ 初日

シティホテルの喫茶店で待ち合わせる。
約束の時間より早く着いてしまった私は、珈琲を飲みながら相手を待った。
日常から離れ、欲を満たされたい。
恐怖心より期待感の方が上回っていた。
「お待たせしました。」
スーツ姿の男が私の席に近づいて来て言った。
中肉中背、何処にでもいるサラリーマンに見えた。
清潔そうで、温厚に見えるその男に、私はついていった。
もう受付は済ませていたようで、喫茶店の会計も男が済ませて、スマートにエレベーターに乗り込んだ。
「緊張しているようですね。貴女が望まないことはしませんので、ご安心ください。」
誠実そうに見える男の言葉をそのまま受け止めた。

