この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
淫の館
第1章 入館までの流れ 初日

「こちらですよ。」
男が部屋の扉を開け、私が先に中に入るように、手を差し出して案内する。
私は素直に従って中に入った。
シティホテルなのでイヤラシサはない、ごく普通の部屋、
ただ、ベッドはキングサイズのものが一つあるだけだった。
逆にそれがこの部屋の用途であると、すごく主張しているようだった。
男に勧められるままに窓際の椅子に腰掛ける。
籐椅子がガラステーブルを挟んで対面に置かれていた。
私が座るのを見届けて、男が対面に座る。
グッと緊張が増した。
「初めまして、よく勇気を出して、来てくださましたね。」
男は性感マッサージを、本業の傍らに行うセミプロだ。
スッとテーブルに紙が置かれた。
「会う前にチャットでリクエストいただいたものです。確認してください。」
私はその紙を手に取り、確認しながら紙で顔を隠して見直した。
会う直前にネットの申し込み欄についていた問診票で、リクエストリストと禁止行為に自分でチェックを入れていた。
リクエストはオーガズムの体感、
禁止行為はマウストゥマウスのキス、
sexについては、不明、
つまり会ったその場の雰囲気で決めるとしていた。

