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淫の館
第8章 火の躾

「怖いなら目隠しするか。」

「いいえ。」

どこに落ちるか見えないほうが恐ろしいと思った。

館主様は紅く太い蝋燭を両手に持っている。

どこが楽しいのだろう。不思議に思う。

あっ…

脛に垂らされて声をあげたが、今までより熱くなかった。

あああっ…

油断したらお腹に垂らされる。柔らかいところはやはり弱い。

「館主様…っああっ…楽しいですか…」

「お前が身を捩る姿を見るのは楽しいよ。
だがお前にもじきに良さがわかるようになる。
そうなってからが楽しみだな。」

っあああっ…熱いっ…熱いい…

とうとう乳房に垂らされた。ジュッと焼けるような熱さのあと、固まるまでジワジワと拡がる熱、そして蝋に肌がひきつれる痛みに苛まれるのだ。
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