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淫の館
第8章 火の躾
コツ…コツ…
指先でノックするように蝋をつつかれた。
「封印されて私だけのものになったと実感できるんだよ。」
あの痛みがそうやって館主様の喜びに繋がるんだ。
手紙の封に蝋を垂らして、家の紋章などを刻印し、封印する映像が浮かんだ。
「ああ、綺麗だ。」
館主様はまた懐に私の携帯を入れていた。
「いいね、記念に。」
また記録の写真を撮るということだろう。
私はコクリと頷いた。
カシャッ…
っあああ…
館主様の思いに貫かれて声をあげた。
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