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淫の館
第11章 金の躾

思わず、訊いて、余計な口を挟んでしまった。

館主様はその発言を怒ることなく、ミサの後ろ姿を目で追っていた。

私も振り向いて見ると、ミサの着物の後ろ側に染みが出来ていた。

奉仕だけで潮を噴いたのだろうか。
それくらい濡れていた。

ミサはとても美人だった。口元を隠せば…

歯があった時は、もっと美人だっただろう。

言葉と美貌を失ってでも館主様の愛が欲しかったのだろうか。

ミサが施されたものは咎めなのだろうか。


そして、私にも咎めは与えられるのだろうか。
果たして、どんな、

私はまだ、痛みを伴うものや、何かを失うのは嫌だと考えていた。

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