この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
淫の館
第11章 金の躾

思わず、訊いて、余計な口を挟んでしまった。
館主様はその発言を怒ることなく、ミサの後ろ姿を目で追っていた。
私も振り向いて見ると、ミサの着物の後ろ側に染みが出来ていた。
奉仕だけで潮を噴いたのだろうか。
それくらい濡れていた。
ミサはとても美人だった。口元を隠せば…
歯があった時は、もっと美人だっただろう。
言葉と美貌を失ってでも館主様の愛が欲しかったのだろうか。
ミサが施されたものは咎めなのだろうか。
そして、私にも咎めは与えられるのだろうか。
果たして、どんな、
私はまだ、痛みを伴うものや、何かを失うのは嫌だと考えていた。

