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第16章 水の躾 ２週目

館主様が口を開き何かおっしゃっているようにも見えたが、水面まで30センチ程まで完全に潜ってしまった私には何も聞こえなかった。

立ち上がればなんのことでもないのだが、吊るされている時と同じように館主様に身を任せるしかない。

ようやく水が止められ、ホースが取り上げられたが、私は水槽に取り残された。

どうしても反射的に息を止めてしまうのだが、足掻いても無駄だ。
私は少しずつ息を吐いていく。
気泡を吐き出しながら海藻のようにゆらゆら揺れていると、館主様がしゃがみ込み水槽の金魚でも愛でるように側面から覗いてきた。