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淫の館
第2章 2回目の逢瀬
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男はベッドに置いた縄を隠すように座っていたのか、まだ、沢山の縄が見えた。
また1つの縄を取り、綺麗に束ねられたそれをほどき、次は胸の下を縛っていく。
手足を縛られた身体で真っ直ぐに立つのが精一杯で、頭は混乱していて、プレイなのか、本当に飼われてしまうのか判らなかった。
脇と、胸の真ん中と、3ヶ所で、胸の上下を通っていた縄が纏められ、乳房に圧迫感があった。
男は無言で作業を続け、部屋の角に立て掛けられた鉄パイプを取る。
よく見ると両端はフックになっていて、パイプでなくコイル状のもので、後ろ側の結び目にフックを掛けて、天井にあるリングに反対側のフックを掛けた。
コイルのバネは強力で、私の踵は浮き、軽い爪先立ちになった。
「やめて、外してください。私、M女じゃありません。」
「自己判断は要らないんですよ。
Mかどうかは自ずと解るものです。
貴女は自分の身体の反応に素直になればいいのです。
私はそのお手伝いをするだけです。」
男はそう言って、私の後ろに回り、またベッドに座って姿がほとんど見えなくなった。
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