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淫の館
第3章 目覚め
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男が障子を開けると庭に焚き火の炎が見える。
起き上がって見たいが、叶わなかった。
どうやら、太い竹が背中を通して一本置かれ、それに腕が括りつけられていたのだ。
「これをほどいて。」
「まずは起こして差し上げましょう。ご自分の姿を確認してください。」
男が側に来て、竹の両脇に付けられた縄の輪を掴んで引き揚げる。
私は起こされてようやく上体をベッドから離すことができた。
手を真横に上げただけなのに、思うように動けない。
お尻でいざってベッドの縁に行き、何とか立ち上がった。
広い庭は竹林で囲まれていて、芝の中央にマウンドのような土山があり、
そこにキャンプファイヤーさながら薪が井桁に組まれ、人の丈ほどの火柱が立っていた。
「本当に全部燃やしてしまったんですか?」
「嘘をついても仕方ないでしょう。
世俗の穢れたものは要らないのです。
貴女はこれから清い性欲だけの生活に入るのですから。」
「離して、帰らせて。」
「ご主人と二人のお子さんなら心配ないですよ。
淫乱女が家庭に潜んでいるより、ずっと平穏に暮らしていけます。」
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