この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
銀木犀の香る寝屋であなたと
第2章 家族
「疲れたかい?」
入浴を終えて浩一と葉子は寝所で人心地ついた。
「いえ」
葉子は疲労よりも満ち足りた喜びでいっぱいだ。
「あの、ありがとうございます。こんなにうれしいことがあるなんて思いもしなかった……」
「もっと。喜ばせたい」
浩一はそっと葉子の肩を抱き寄せる。
「だんな様」
口づけを、教会とは違う、熱烈な口づけを交わし、葉子を横たわらせた。ふわっと真綿が葉子の身体を包み込む。
「柔らかい……」
「ずっと柔らかい寝床で抱いてやりたかったんだよ」
「どんなところでもいいんです。だんな様と愛し合えるなら……」
温かいうれし涙が葉子の頬を伝い、それを浩一が優しくぬぐう。
「見せておくれ、余すところなく」
「はい……」
葉子はそっと襦袢を開き白い身体を電灯の下にさらす。裏山の住まいは電気が通っておらず、蝋燭と月光が頼りだった。
「綺麗だ……」
あかぎれていた指先も治り、滑らかな肌が輝く。普段から身体をよく使い働いている葉子は子を一人産んで、三十路を過ぎたが瑞々しく若い流線形を保っていた。
浩一は葉子の足の爪先から甲を撫で、脛から膝頭まで何度も擦った。普段あまり見ることが出来ない足を浩一は堪能する。
「今夜はゆっくり抱きたい」
「うれしい……」
入浴を終えて浩一と葉子は寝所で人心地ついた。
「いえ」
葉子は疲労よりも満ち足りた喜びでいっぱいだ。
「あの、ありがとうございます。こんなにうれしいことがあるなんて思いもしなかった……」
「もっと。喜ばせたい」
浩一はそっと葉子の肩を抱き寄せる。
「だんな様」
口づけを、教会とは違う、熱烈な口づけを交わし、葉子を横たわらせた。ふわっと真綿が葉子の身体を包み込む。
「柔らかい……」
「ずっと柔らかい寝床で抱いてやりたかったんだよ」
「どんなところでもいいんです。だんな様と愛し合えるなら……」
温かいうれし涙が葉子の頬を伝い、それを浩一が優しくぬぐう。
「見せておくれ、余すところなく」
「はい……」
葉子はそっと襦袢を開き白い身体を電灯の下にさらす。裏山の住まいは電気が通っておらず、蝋燭と月光が頼りだった。
「綺麗だ……」
あかぎれていた指先も治り、滑らかな肌が輝く。普段から身体をよく使い働いている葉子は子を一人産んで、三十路を過ぎたが瑞々しく若い流線形を保っていた。
浩一は葉子の足の爪先から甲を撫で、脛から膝頭まで何度も擦った。普段あまり見ることが出来ない足を浩一は堪能する。
「今夜はゆっくり抱きたい」
「うれしい……」