この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
銀木犀の香る寝屋であなたと
第7章 別離
 ロバートのおかげで藤井家の生活が向上する。このことを珠子はキヨには言えずに、お給金が上がったとだけ言っておいた。

 吉弘は初めて食べるチューインガムというものに興奮して、いつまでもクチャクチャと噛んでいた。
キヨは新しい木綿の藍の着物を着、嬉しそうに胸元をいじっている。

「ありがとうございます。こんな……わたしになんて……」
「今まで散々我慢してきたんだもの。着物一枚くらい新しくしたってばちは当たらないわ」

 久しぶりに見る明るい家族の笑顔に珠子も顔がほころぶ。

「そろそろおイモも大きくなるんじゃないかしら」
「うわー楽しみだなあ」
「ふふ。吉弘さんいっぱい食べてね」

 育ち盛りの吉弘は、食べることが一番うれしいらしく満面の笑みを浮かべる。
珠子はロバートに感謝し、いつの間にか頑なな自分の心がほぐれているのを感じていた。
/113ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ