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色絵
第7章 満開
バケットとスクランブルエッグとベーコンとじゃがいもを炒めたもの、スープやサラダまである。
「先生、お料理もお上手なんですね。
ワタシの残り物の食事より全然豪華です。」
「それはどうも。」
先生ははにかむように微笑む。
「盛り付けも素敵だし…」
「そこは、彩りを操るプロですからね。」
益々目を細めて笑顔になる。
「いただきます。」
「どうぞ召し上がれ。」
先生と結婚したら、先生も主人という人になって、日々の生活に追われるようになったら…
このドキドキも会話も褪めていくのだろうか…
そんなことを考えてしまった。
「さあ、冷めないうちに、
召し上がれ。」
「あっ、はい。」
そう、先生と主人が一番違う点、それは、いつも見ていてくれるということ…
他愛もない会話が弾み、楽しい食事となった。
「食後は少し庭を散歩しましょうか、今日は絵はお休みにして、休息日にしましょう。」
「先生、大丈夫です。」
「いえ、絵は心で描くものと最初にお話ししたでしょう。
疲れている時にいいものはできません。
今日は休息日にして心を充電させましょう。」
「はい。」