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色絵
第7章 満開
茶碗を盆に載せて歩く女性の着物をはしょり、
後ろから、男が同じように着物の合わせだけを捲り、女性を後ろから抱いている絵だった。
男根が異様に強調されて描かれていて、女性は背後の男を尻肉の間にしっかりと迎え入れている。
女の太ももには、どちらのものかわからない液体がつたっている。
女は下唇を噛み悔しそうで、でも迎え入れた悦びも賞味しているような、微妙な表情をしていた。
絵の下に文字が書かれているが、崩し字は読めない。
「『間男』という題名がついている作品なんですよ。
下の解説によると、武士の妻と亭主の上司にあたる男との密通で、
亭主の出世をネタに、姦通を迫る男に、若い妻が尻を突き出して迎え入れた場面で、
膳を下げる女房に厠を案内してもらうと称して、家人の廊下でコトをしている絵なんです。
当時、厠は外か離れにあり、厨房も奥にあるものですから、客間を離れてそんなことが行われていたようです。
まあ手込めにされるのは妻だったり娘や女中だったりですが、
厠自体が下の話、
目上の者に『厠を案内(あない)せい』と言われたら、女性が案内するもの。