この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
色絵
第4章 色付け
「肌が荒れてしまうから、絵の具を落としますよ、じっとしていてくださいね。」
有無を言わさず先生の手が肩に置かれた。意外に温かい手だった。
濡れた布で拭かれていると思う。
夫にも誰にもこんなことをしてもらうことはない。
布越しに先生の指が触れる。心臓が止まってしまいそうだった。
胸の境目も拭かれる。
ンハッ…
「体もとても感じやすいんですね。」
先生は視界に入らないようにしているようだ。
何でもないこと…体にいくら言い聞かせても反応は止められず、ジュンっと蜜が溢れた。
「とてもいい色になりましたね。では無理せず辛くなったら言ってくださいね。」
パラッ…隠してあった紙が外された音。
それからは、僅かな筆の音だけの世界になる。
静寂の中で、ワタシは先ほどの体を這う筆の感触、先生の指を忘れる手段がない。
ずっと筆でまさぐられ続け、指が触れる感触が駆け巡る。
絵の具を落とす指がワタシの欲を掻き立てるのだ。
油絵と違い、絵の具が乾いてしまうと同じ色が出ないと教わった。だから同じ部分はいっぺんに仕上げないとならない。ベースの色を何色か作り、色を足して、隆起や窪みの立体感を出す。
有無を言わさず先生の手が肩に置かれた。意外に温かい手だった。
濡れた布で拭かれていると思う。
夫にも誰にもこんなことをしてもらうことはない。
布越しに先生の指が触れる。心臓が止まってしまいそうだった。
胸の境目も拭かれる。
ンハッ…
「体もとても感じやすいんですね。」
先生は視界に入らないようにしているようだ。
何でもないこと…体にいくら言い聞かせても反応は止められず、ジュンっと蜜が溢れた。
「とてもいい色になりましたね。では無理せず辛くなったら言ってくださいね。」
パラッ…隠してあった紙が外された音。
それからは、僅かな筆の音だけの世界になる。
静寂の中で、ワタシは先ほどの体を這う筆の感触、先生の指を忘れる手段がない。
ずっと筆でまさぐられ続け、指が触れる感触が駆け巡る。
絵の具を落とす指がワタシの欲を掻き立てるのだ。
油絵と違い、絵の具が乾いてしまうと同じ色が出ないと教わった。だから同じ部分はいっぺんに仕上げないとならない。ベースの色を何色か作り、色を足して、隆起や窪みの立体感を出す。