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色絵
第4章 色付け
合わせた背骨がベース、日の当たる乳房は脇がベース。

まず、ベースが色付けされる。今、絵のワタシは何処を筆でなぞられているのだろうか。

「大丈夫ですか?辛くないですか?」


「っは、はい」

「では、後30分程なので頑張りましょうか。」


快感の渦に放心していて、先生の声かけに驚いた。

休憩して、また脱ぐという行為が恥ずかしかった。

先生も出来れば一気に仕上げてしまいたいだろう。
また静寂の世界に戻る。


「よし、出来上がったよ」

先生の声は嬉しそうだった。
ワタシは着物を着て帯を締めた。

「もう見てもいいですか?」

「どうぞ、来週は脱がなくてよいから、もう大丈夫だよ。」

テーブルに近づく、腰から上が描き終わっていた。
彫刻の石像で腰から上のものがあるが、そんな感じで紙から生えているようだった。

「綺麗でしょう。」

「えっ…あっ…はい」

絵はもちろん綺麗だけど、それは自分が綺麗と言っているようで答えづらかった。

筆の流れから着物で隠れている部分まで色付けされている。着物との境目は線ではないので薄く筆を流して着物を重ね塗りするのだ。
やはり先生には着物の下まで見えているようだ。
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