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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第64章 再度現れたセコンド
その言葉にヒロトと楓は腹を抱えて爆笑した。
対するフィーゴは、ラテン系のノリで、まるで花道をリオのカーニバルのように軽やかにステップを踏みながら入場した。
褐色の肌に彫りの深い顔立ち。
手足は長く、上半身は裸で膝上のスパッツを着用している。
そしてブラジリアン柔術家にありがちな、背中に大きな十字架のタトゥー。
「またタトゥーかよ。ホントブラジルのやつらはタトゥー好きだな」
ヒロトが呆れるように吐き捨てた。
その時、おじさんは急に立ち上がり、フィーゴの入場シーンを目で追っていた。
「おじさん?どうしたんですか?」
オレが声を掛けると、ハッと我にかえり、
「あ…いや、何でもない…」
何か狼狽えたような返事だった。
あの選手に何かあるのだろうか?オレも目を凝らして見た。
十字架のタトゥー以外は特にこれといった目立つ姿ではない。
「あれ、あのセコンド、この前にも出てきた東洋人じゃないか?」
ヒロトが指をさした人物は、前回ヘビー級GPの初戦で闘ったフィリオ・サントスのセコンドについた東洋人だった。
東洋人というより、日本人だなありゃ。
何て言う名前なんだろ。
リング上では、余裕の笑みをたたえたホァンヒョンと、陽気な笑みをたたえたフィーゴが中央で対峙した。
「まさかあのテコンドーヤロー、着を着たまま試合するのか?」
対するフィーゴは、ラテン系のノリで、まるで花道をリオのカーニバルのように軽やかにステップを踏みながら入場した。
褐色の肌に彫りの深い顔立ち。
手足は長く、上半身は裸で膝上のスパッツを着用している。
そしてブラジリアン柔術家にありがちな、背中に大きな十字架のタトゥー。
「またタトゥーかよ。ホントブラジルのやつらはタトゥー好きだな」
ヒロトが呆れるように吐き捨てた。
その時、おじさんは急に立ち上がり、フィーゴの入場シーンを目で追っていた。
「おじさん?どうしたんですか?」
オレが声を掛けると、ハッと我にかえり、
「あ…いや、何でもない…」
何か狼狽えたような返事だった。
あの選手に何かあるのだろうか?オレも目を凝らして見た。
十字架のタトゥー以外は特にこれといった目立つ姿ではない。
「あれ、あのセコンド、この前にも出てきた東洋人じゃないか?」
ヒロトが指をさした人物は、前回ヘビー級GPの初戦で闘ったフィリオ・サントスのセコンドについた東洋人だった。
東洋人というより、日本人だなありゃ。
何て言う名前なんだろ。
リング上では、余裕の笑みをたたえたホァンヒョンと、陽気な笑みをたたえたフィーゴが中央で対峙した。
「まさかあのテコンドーヤロー、着を着たまま試合するのか?」