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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第17章 問題児のいる、205号室…

そしてもう1人、オレが寮に一足早く入った時には既に部屋でスマホを熱心に見ていた宇棚繁(うだなしげる)
1年F組。
静岡県の沼津からこの学校に入学した。
何故彼だけが一番早く寮にいたのか?
それは3年前にこの高校を入学したのだが、進級出来ずにずっと一年生のままだ。
ここは一応、各中学で学年トップの成績の連中が集まる進学校だ。
何故、彼のような日本語さえろくに話せない、読み書きすら小学生レベルの人物がこの学校にいるのか?
それはまだこの時点では知る由も無かったのだが、この学校の理事長と何やら関係がありそうだ。
カズのようなコミュ障でも、全く会話が出来ないワケじゃない。
慣れてくれば普通に会話が出来る。
だが、この宇棚だけは違った。
とにかく話す言葉が我々一般人の範疇を越えている。
【静岡はサッカー大国】と言おうとしたのだろうが、
【静岡はサーカー大国】と言い間違えるし、何の脈絡もなくいきなり話が180度変わるという、とても話して疲れる人物だ。
オレたちは3つ上だから、最初は敬語で話していたが、話していて疲れる、こっちの言う事を全く理解していない、消灯時間だというのに、夜中はひたすらスマホを弄り、夜中だというのに、食堂の給湯ポットを使い、カップラーメンをズルズルと音を立てて食べ、寮生活に一番重要な協調性に欠けている。
カップラーメンを食べる音と、スマホの明かりでオレたち3人は彼に夜中にそんな事ばかりしてないで寝たらどうですか?
オレたちもそのせいで中々寝付けないんです、と言った事があるが、
「はい、わかりました!」
とバカデカイ声で返事するが、ニワトリのように3歩歩くともう忘れている。
1年F組。
静岡県の沼津からこの学校に入学した。
何故彼だけが一番早く寮にいたのか?
それは3年前にこの高校を入学したのだが、進級出来ずにずっと一年生のままだ。
ここは一応、各中学で学年トップの成績の連中が集まる進学校だ。
何故、彼のような日本語さえろくに話せない、読み書きすら小学生レベルの人物がこの学校にいるのか?
それはまだこの時点では知る由も無かったのだが、この学校の理事長と何やら関係がありそうだ。
カズのようなコミュ障でも、全く会話が出来ないワケじゃない。
慣れてくれば普通に会話が出来る。
だが、この宇棚だけは違った。
とにかく話す言葉が我々一般人の範疇を越えている。
【静岡はサッカー大国】と言おうとしたのだろうが、
【静岡はサーカー大国】と言い間違えるし、何の脈絡もなくいきなり話が180度変わるという、とても話して疲れる人物だ。
オレたちは3つ上だから、最初は敬語で話していたが、話していて疲れる、こっちの言う事を全く理解していない、消灯時間だというのに、夜中はひたすらスマホを弄り、夜中だというのに、食堂の給湯ポットを使い、カップラーメンをズルズルと音を立てて食べ、寮生活に一番重要な協調性に欠けている。
カップラーメンを食べる音と、スマホの明かりでオレたち3人は彼に夜中にそんな事ばかりしてないで寝たらどうですか?
オレたちもそのせいで中々寝付けないんです、と言った事があるが、
「はい、わかりました!」
とバカデカイ声で返事するが、ニワトリのように3歩歩くともう忘れている。

