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アナザーストーリー【快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体】特別編
第26章 高校時代の優等生とヤンキー
笑いながらおじさんは父親との思い出話を続けた。

「で、おじさんはこんなワルでお父さんは成績が優秀で将来は大学に進んで海外で仕事がしたい、なんてよく言ってたっけ。
おじさん、お父さんによく怒られてたよ。

【沢渡、いつまでもそんな事してないでそろそろ先の事を考えたらどうだ?】
ってね。

おじさんは勉強も良くないし、不良だったから大学なんてとてもいける頭じゃなかったんだよ…でもね、立花が…お父さんの名字は立花って言うんだが、立花がおじさんに高3になった時に色々と勉強を教えてもらってね…それまで家でも学校でも問題ばかり起こして、悪さばかりしていたんだけど、立花が言ってくれたんだよ。

【なぁ沢渡。高校は三年しかないけど、大学は四年あるんだぜ。しかもその間にハタチになるだろ?だったら今は少し勉強に専念して大学入ってハタチになれば堂々と酒も飲めるし、タバコ吸ったって怒られる事はないんだぞ】
って言われて、あぁ成る程、そういう考え方もあるなぁって思って、おじさん親に頼み込んで高3から塾に通うようになってどうにか大学に入る事が出来たんだけど、立花の言葉が無かったら今頃おじさんは何やってんだろうかな…」

おじさんはすっかり高校時代に戻っているように、父親の事を立花と呼んでいた。

「そんな事があったんですか…全く知らなかった」

おじさんと父親の関係をこの日初めて聞かされた…
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