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寝取られ妻 2
第5章 シーン 5
 嘘なのよ。全部嘘、大輔はあたしがあなたと逢っている事も、何をしているかも承知していて、その光景を想像して興奮を掻き立てているのよ、そう言いたかった。言って何もかも滅茶苦茶にしたい衝動にかられた。
「だって、なんだか浮かない表情だし、風間に厭な事でもされたのか?」
 大輔は帰って来たあたしの態度がおかしいことは敏感に察知するのに、何故そうなのかと言う事にはまるで頭が回らない。大輔に何をどのように話したらいいのか、あたしも考えはすぐにはまとまらない。
「大輔さん、もうこんな事やめにしない?」 
 唐突ともいえる言葉が考えるより先に口に出てくる。どう言う言葉が適切か考えるより言葉の方が先に出るのは、感情が抑えきれなくなって来ているからかも知れない。大輔はじっとあたしの次の言葉を待っていたが、その後の言葉が出てこないのを確認して呟くように言った。
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