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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第14章 第三話 【観玉寺の廃妃】 祭りの夜
「このお祭は観玉寺に昔から伝わる由緒あるお祭りだそうです。何でもあそこにある灯籠に願い事を書いて、この池に浮かべると願いが叶うと聞きました。また、そうすることによって、亡き人の魂を鎮めることもできるので、供養の意味もあるとか」
「なるほど、それで和魂祭か」
ユンは納得したように幾度も頷いた。
「この寺には幼い頃に何度か詣でたことがある。慈慶和尚とも面識がないわけではないのに、そういった話はまったく知らなかった。自国の風習も知らぬでは王失格だな」
「私も勉強不足で、ここに来るまで知らなかったのです」
明姫はさりげなくユンを宥め、話を変えた。
「なるほど、それで和魂祭か」
ユンは納得したように幾度も頷いた。
「この寺には幼い頃に何度か詣でたことがある。慈慶和尚とも面識がないわけではないのに、そういった話はまったく知らなかった。自国の風習も知らぬでは王失格だな」
「私も勉強不足で、ここに来るまで知らなかったのです」
明姫はさりげなくユンを宥め、話を変えた。