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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第14章 第三話 【観玉寺の廃妃】  祭りの夜
―そんなに見つめていては、桜草に穴が空いてしまうよ? お祖母さまは、そなたがまるで愛しい恋人を見つめるように熱心に桜草ばかり見ているとおっしゃっていたが、なるほど、確かに、お祖母さまの言うとおりのようだ。幾ら相手が花だといっても、少し妬けるな。桜草が羨ましいよ。
 あの日の科白を繰り返すと、ユンが笑った。
「そうだったな。確かにそんなことを言った」
 知り合って四年、その間の三年以上は離れていた。一緒に暮らしたのはわずか半年にも満たない。それなのに、何故かこの男とはたくさんの想い出を共有してきたような気がするのは、何故だろう?
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