この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第14章 第三話 【観玉寺の廃妃】 祭りの夜
正室の生んだ王子は〝大君(テーグン)〟、王女は〝公主(コンジュ)〟と呼ばれるのに対して、側室所生の王子王女は〝君〟〝翁主(オンジュ)〟と呼ばれる。
四年前、明姫が入宮して一ヶ月後に産気づいた曺昭容は死産した。そのときは待ちに待った国王第一子の誕生を王初めすべての者たちが待ちわびていたのだ。
四日かがりの難産の末に漸く生まれ落ちた王女が息をしていないと知らされた時、宮殿中が悲嘆に閉ざされた。ユンは物言わぬ我が子を腕に抱き、泣いたものだ。
―哀れな。この世の光を見ることもなく旅立ってしまったのか、吾子よ。
四年前、明姫が入宮して一ヶ月後に産気づいた曺昭容は死産した。そのときは待ちに待った国王第一子の誕生を王初めすべての者たちが待ちわびていたのだ。
四日かがりの難産の末に漸く生まれ落ちた王女が息をしていないと知らされた時、宮殿中が悲嘆に閉ざされた。ユンは物言わぬ我が子を腕に抱き、泣いたものだ。
―哀れな。この世の光を見ることもなく旅立ってしまったのか、吾子よ。