この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再生
足音を消して歩くのが内官であるのに、まるで床板を踏みならすかのような歩きぶりだ。ユンは一瞬、信じられないといった顔で維俊を見たが、特に何も言わなかった。
その代わりのように、黄孫維が窘めた。
「どうしたのだ、そなたらしくもない。騒がしいぞ」
維俊はちらりと父を見、すぐにユンに向き直り恭しく一礼した。
「それどころではありません。殿下、急ぎお目にかけたいものがございます」
「何だ?」
ユンが眼を見開き、維俊を見つめた。
「観玉寺にいる洪女官より手紙が届きました」
意気揚々と告げる維俊を憐れむかのように見返し、ユンは気のなさそうに言う。
その代わりのように、黄孫維が窘めた。
「どうしたのだ、そなたらしくもない。騒がしいぞ」
維俊はちらりと父を見、すぐにユンに向き直り恭しく一礼した。
「それどころではありません。殿下、急ぎお目にかけたいものがございます」
「何だ?」
ユンが眼を見開き、維俊を見つめた。
「観玉寺にいる洪女官より手紙が届きました」
意気揚々と告げる維俊を憐れむかのように見返し、ユンは気のなさそうに言う。