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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】  再生
「恋文でも参ったのか? 嬉しいのは判るが、いちいち私に報告する必要はないぞ」
 いつもは鷹揚な王らしからぬ皮肉げな物言いに、父と息子は示し合わせたかのように視線を交わした。
 時はこれより少し遡る。その前夜、黄孫維は養子である甥維俊と自室で酒を酌み交わしていた。
―最近の殿下はどうもご様子が妙なのだ。
 気掛かりでならぬらしい父に、維俊は思い切って半月前のなりゆきを告げた。
―そのようなことがあったのか?
 孫維は愕きを隠せない様子だった。
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