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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再生
明姫は小柄な身体を精一杯伸ばし、軒先の灯籠を取ろうとする。だが、いつもなら何とか手が届くのに、今は腰に痛みがあるせいで、手が今一歩のところで届かない。それでも無理をして取ろうして、ふらついてしまった。
―危ないッ。
そのまま回廊から地面に落下するのかと眼を瞑ったが、なかなか、その瞬間は来ない。その中に身体がすっぽりと誰かに抱き止められた。どうやら回廊から落ちて地面に激突するところを親切な人が助けてくれたらしい。
嗅ぎ慣れた樹木のような爽やかな香りが彼女を包み込み、明姫は儚い期待に胸を躍らせた。
―危ないッ。
そのまま回廊から地面に落下するのかと眼を瞑ったが、なかなか、その瞬間は来ない。その中に身体がすっぽりと誰かに抱き止められた。どうやら回廊から落ちて地面に激突するところを親切な人が助けてくれたらしい。
嗅ぎ慣れた樹木のような爽やかな香りが彼女を包み込み、明姫は儚い期待に胸を躍らせた。