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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第17章 第四話 【永遠の少女】 波乱
生まれる前の胎児がこのような反応を見せることを、明姫は以前に書物で読んだことがある。何も天才というわけではないのだが、子どもが胎内にいるときから、我が子と意思疎通というか対話する方法として若い婦人向けの育児書にも記されていることで、特に珍しいわけではない。
直宗は本物の学者も一目置くほどの博識家ではあるが、王といえども所詮は男だ。やはり、こういった方面の知識はあまりないようなのに、明姫は今更ながらにおかしくなった。
「殿下、腹の中の赤児は皆、このようなものだと聞いております。特にこの子が賢いというわけではありませんでしょう」
笑いを堪えながら言うと、ユンは彼らしくもなく、むくれる。
直宗は本物の学者も一目置くほどの博識家ではあるが、王といえども所詮は男だ。やはり、こういった方面の知識はあまりないようなのに、明姫は今更ながらにおかしくなった。
「殿下、腹の中の赤児は皆、このようなものだと聞いております。特にこの子が賢いというわけではありませんでしょう」
笑いを堪えながら言うと、ユンは彼らしくもなく、むくれる。