この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第18章 第四話 【永遠の少女】 謀(はかりごと)
可哀想に、明姫が真実を知れば、どれほど哀しむことだろう。小花は明姫の身代わりとなって毒殺された。今となっては彼女が知らないのがせめてもの救いであった。
ユンはこのときほど洪尚宮の機転に感謝したことはなかった。ヒャンダンを明姫付きにして良かった―と、彼は心から思った。
ユンは先刻のヒャンダンとのやりとりを思い出してから、小さく首を振った。
あの犬はいつも明姫の後をついて歩いていた。小花は生命を賭して敬愛する女主人を守ったのだ。もちろん、小花自身は毒とは知らずに食まされたに相違はなかろうが、それでも、彼(か)の犬が明姫の代わりに身を投げ打ったことに変わりはない。まったく犬ながら、あっぱれな心がけではないか!
ユンはこのときほど洪尚宮の機転に感謝したことはなかった。ヒャンダンを明姫付きにして良かった―と、彼は心から思った。
ユンは先刻のヒャンダンとのやりとりを思い出してから、小さく首を振った。
あの犬はいつも明姫の後をついて歩いていた。小花は生命を賭して敬愛する女主人を守ったのだ。もちろん、小花自身は毒とは知らずに食まされたに相違はなかろうが、それでも、彼(か)の犬が明姫の代わりに身を投げ打ったことに変わりはない。まったく犬ながら、あっぱれな心がけではないか!