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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第19章 第四話 【永遠の少女】 嫉妬
 流石に針が食事に混入していたときはヒャンダンも慌てたが、入っていたのは刺繍用の比較的大きな針であった。あの大きさならば目立つし、犯人には最初から明姫を殺害する意図はなかったはずだ。
 ただ、明姫を怯えさせ動転させるのが目的だったのだろう。これらの一連の事件がすべて賢嬪の仕業だと断定はできないが、その可能性は極めて高いといえた。
 ヒャンダンは足取りも軽く廊下を歩いた。事件の全容が明らかになれば、不安もかなり軽減された。実はヒャンダンはまったく別の可能性を考えていたのである。
 というのも、ここのところ、ずっと鳴りを潜めている大妃の仕業ではないかと疑っていた。相手が王の母だけに、明姫にさえもこの考えは打ち明けられるものではなかった。
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