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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人
臨月まであと十日足らず、予定日までひと月近くなっている。このところ、お腹の子はあまり動かなくなった。ウンを身籠もったときは、胎児に異変があったのかとしきりに不安がったものだが、二度めともなれば違う。
医師の話によれば、産み月が近づいていよいよ赤児が大きく成長してくると、明姫の胎内が狭すぎて、これまでのように自在に動けなくなるのだという。そのため、赤児の胎動が自然と少なくなり、妊婦も腹の子の動きを感じなくなるのだと教えられた。
少し離れた前方に桜の大樹が見える。その下に佇むほっそりとした女人の立ち姿を認め、明姫は小さく息を吸い込んだ。
医師の話によれば、産み月が近づいていよいよ赤児が大きく成長してくると、明姫の胎内が狭すぎて、これまでのように自在に動けなくなるのだという。そのため、赤児の胎動が自然と少なくなり、妊婦も腹の子の動きを感じなくなるのだと教えられた。
少し離れた前方に桜の大樹が見える。その下に佇むほっそりとした女人の立ち姿を認め、明姫は小さく息を吸い込んだ。