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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人
「知ったような口をきくでない、そなたごときに何が判る」
大妃がまたもあざ笑うように鼻を鳴らした。明姫はすかさず言った。
「判ります。私も母親ですから」
「確かにな」
大妃がスと腕を伸ばしてきた。一瞬、頬を打たれるのかと思いきや、意外にも大妃は明姫の頬に軽く指先で触れた。
「主上が夢中になるのも判るような気はする。この国中を探しても、これほどの美貌はおるまい。美しい眼許は亡くなられた静献世子にうり二つだ」
このときだけ、何故か大妃の鋭い眼許がほんの少しやわらいだように見えたのは、気のせいであったろうか。
大妃がまたもあざ笑うように鼻を鳴らした。明姫はすかさず言った。
「判ります。私も母親ですから」
「確かにな」
大妃がスと腕を伸ばしてきた。一瞬、頬を打たれるのかと思いきや、意外にも大妃は明姫の頬に軽く指先で触れた。
「主上が夢中になるのも判るような気はする。この国中を探しても、これほどの美貌はおるまい。美しい眼許は亡くなられた静献世子にうり二つだ」
このときだけ、何故か大妃の鋭い眼許がほんの少しやわらいだように見えたのは、気のせいであったろうか。