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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第2章 第一話 【桜草】 戸惑いと、ときめきと
「なっ、何のつもり?」
「少し静かにしてくれ。早く帰りたいのなら、ここで余計なことに刻を費やしたくはないだろう?」
 ユンはいかにも仲睦まじい恋人同士のように明姫の肩を抱き、ぴったりと寄り添って歩き始めた。
「こうしていれば、誰も私たちに構おうとはしない」
 現に、ユンの男ぶりを見て近寄ってこようとした妓生たちも、傍らの明姫を見ると舌打ちして去ってゆく。
 明姫はユンに肩を抱かれたまま、怖々と周囲を見回した。両脇には煌々と輝く灯りが軒からぶら下がって道を照らしている。
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