この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第21章 第二部【身代わりの王妃】 王の花嫁
病に倒れ療養していた王妃は治療の甲斐なく、その年の冬を迎えられなかった。
もし、自分が妻の気持ちにもっと早くに気づいていたら、妻をこんな風に孤独なまま逝かせることはなかった。明姫は王である自分に愛されたために死地に追いやられ、王妃は自分がその気持ちに気づいてやれなかったばかりに、不幸なまま死なせた。
自分は一体、何人の女を不幸にしてきたのか。そう思えば、自己嫌悪と共に、自分の不甲斐なさが恨めしかった。
王室の存続のためにも、新しい王子の誕生が待たれていることはユンも十分、理解していたが、王妃の心根を思えば、おいそれと新しい妻を迎える気にはなれるはずはない。時は空しく過ぎ、王妃の喪も明けた。
もし、自分が妻の気持ちにもっと早くに気づいていたら、妻をこんな風に孤独なまま逝かせることはなかった。明姫は王である自分に愛されたために死地に追いやられ、王妃は自分がその気持ちに気づいてやれなかったばかりに、不幸なまま死なせた。
自分は一体、何人の女を不幸にしてきたのか。そう思えば、自己嫌悪と共に、自分の不甲斐なさが恨めしかった。
王室の存続のためにも、新しい王子の誕生が待たれていることはユンも十分、理解していたが、王妃の心根を思えば、おいそれと新しい妻を迎える気にはなれるはずはない。時は空しく過ぎ、王妃の喪も明けた。